薄毛を悩んでおられる男性の方へ

最近、テレビやネット等でAGAという言葉を目にしませんか？AGAとはAndrogenetic Alpecia（男性型脱毛症：思春期以降の男性の脱毛症）の略です。AGAを気にしている男性は800万人と推定され、糖尿病を強く疑われる人と同程度です。また、AGAはアトピー性皮膚炎と同じぐらいQuality of Life（生活の質）を低下させます。しかも、年々進行します。AGAの進行を抑え、QOLを改善させてくれる治療薬が、MSDが開発したプロペシアです。

プロペシアについて

プロペシアは1日1錠内服のAGA治療薬です。男性ホルモンであるテストステロンは、5-α還元酵素によってジヒドロテストステロン（DHT）に変換されますが、このDHTが抜け毛の原因物質です。プロペシアの有効成分であるフィナステリドは5-α還元酵素を阻害する働きをもち、DHTの産生を抑えることで、AGAの進行抑制・改善効果を発揮します。3年間の国内臨床試験において、97～98%の患者さんでAGAの進行を抑制したという結果が出ています。プロペシアはもともと、1992年に前立腺肥大の治療薬として「プロスカー」の商品名で認可されました。その後の研究によって、AGAにおいて毛髪の成長が見られることが明らかにされ、1997年12月米国にてAGA治療薬として認可されました。日本では2005年10月に承認され、同年12月に万有製薬株式会社（現：MSD）より発売となりました。現在では世界60カ国以上で承認されています。

プロペシアの効果

効果には個人差がありますが、服用後3カ月位で抜け毛の減少等の効果が現れ、4～6カ月位で脱毛の進行が止まってきます。服用を続けることで毛髪状態の改善がみられますが、服用をやめると徐々にもとに戻ります。これは、プロペシアによって抑えられていた5α-還元酵素が働くようになり、DHTが産生され再び毛根にダメージを与えるためと考えられています。

プロペシアの副作用

性欲減退や性機能低下が副作用として報告されています。副作用の発現率は1年目で4.0%、2～3年目で1.1%です。

プロペシアを処方できない方

• 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
• 女性の方
• 未成年の方
• 肝臓病や肝機能障害のある方（フィナステリドが肝臓で代謝されるため）

その他の注意事項

• 前立腺がんの検査を受けられる場合は、プロペシアを服用していることを医師に必ずお伝えください。プロペシアは前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA値を半減させ、前立腺がんを見落とす危険性があります。
• プロペシアを継続して服用中の方は献血できません。輸血を通して妊娠中の女性の体内にプロペシアの有効成分であるフィナステリドが入った場合、胎児に影響がでる可能性があるからです。献血を行う場合は、プロペシアの服用を1カ月間中断していただく必要がございます。
• プロペシアに直接接触した場合、接触面の皮膚から成分が吸収されます。経皮吸収を防止するためのコーティングが施されていますが、長時間手で保持したり、錠剤表面に傷をつけたり、ぬれた手で触れると薬剤が露出し経皮吸収の原因になります。コーティングが破損した錠剤を、妊婦・授乳婦の方がさわると、胎児・乳児に重要な問題が生じる可能性がありますのでご注意ください。
• プロペシアを小さなお子様が、さわったり、舐めたり、飲みこんだりした場合、極めて重要な問題が生じる可能性があります。お子様の手に触れないようご配慮をお願いいたします。

有効成分

フィナステリド

用法

1日1回経口投与

費用

＊自費（初診料・再診料なし）